東広島・福成寺| 本堂・夫婦杉・シャクナゲなど見どころ満載!
体験レポート

東広島・福成寺| 本堂・夫婦杉・シャクナゲなど見どころ満載!

2023/04/25 08:30

山陽新幹線 東広島駅から車で約5分、東広島市西条町下三永にある福成寺


2026年には、開基1300年を迎えます。

長い歴史やさまざまな重要文化財、由緒ある建築物、県天然記念物の夫婦杉、シャクナゲ…。知れば知るほど奥深い魅力があり、四季を通じて楽しめる古刹です。どんなところなのか、さっそく行ってみましょう!



福成寺の見どころ

立派な仁王門と放生池

駐車場に車を停めると、仁王門が迎えてくれます。




仁王門をくぐり、参道を上がっていくと、立派な放生池が広がっています。

夏には赤や黄色のスイレンが美しく咲き、参拝者を喜ばせてくれます。




池で泳ぐ鯉にエサをあげることもできます(エサ代100円)。




池の中に神社!?



こちらは、学問の神様を祀った「天神社」

1433年建立ですが、台風で倒壊し、平成11年に改築されました。



本堂内の「厨子(ずし)及び須弥壇(しゅみだん)」

赤い廊下橋を渡りきって、威風堂々とした入母屋造の本堂へ。



大田住職がおられるときは、本堂内で説法を聞いたり、中央に安置された国重要文化財「福成寺本堂内厨子及び須弥壇」を拝んだりすることができます。




厨子は「宮殿形式」。扉の桟唐戸裏面には八方天像と飛天像が描かれています。厨子内部には、33年に一度開帳される千手千眼観世音菩薩が安置されています。


須弥壇は、厨子を安置するための台。和洋折衷形式で、正面腰部には入八双形の装飾が施されています。

この時代に東西条を統括していた大内氏が寄進したと言われています。





約100種、約2200本のシャクナゲ

仁王門や参道、放生池、本堂周辺、境内のあちらこちらに咲いているのがシャクナゲ




境内に約100種・約2200本が植えられていて、桜の開花と共に咲き始め、ゴールデンウィークが終わるまで楽しめます。

早咲きから遅咲きまで、長い期間楽しめるのが魅力。



黄色、白色、ピンク色と、色彩豊かでボリュームのある花を、多くの人が愛でたり写真に撮ったりしています。


また、小ぶりなピンク色のツツジ「ミツバツツジ」も群生しています。




貴重な文化財が保管される「宝物殿

「宝物殿」は、福成寺に伝わる寺宝や文化財を保存管理するために建てられたもの。


 


県指定の文化財の他、青磁香炉、釣鐘、仏像など、歴史的に貴重な寺宝を50点余り収蔵。

*湿度管理を徹底しているため、見学希望の場合は事前予約してください。



標高520mの憩いの場「観音山」


本堂の正面にそびえる、標高520メートルの「観音山」へ登ってみましょう。


山頂は、大田住職の手で整備され、ベンチが置かれています。

春になると、こちらでもシャクナゲが迎えてくれます。



良く晴れて澄んだ日には、遠くに蒲刈の海や石鎚山まで見渡せるそう。

これからさらにシャクナゲを増やし、憩いの場として整備していきます。


山頂には「虚空蔵堂」も安置されています。



樹齢800年以上、高さ40メートルの巨樹「夫婦杉」

境内には、さまざまな古木を見ることができます。




中でも、高さ約40メートル、樹齢800年以上といわれる杉、通称「夫婦杉」(2本のうち1本は、平成26年に落雷で一部焼失)や、樹齢1000年超といわれるモッコク、樹齢約700年といわれるトチノキは、「福成寺の巨樹群」として県天然記念物に指定されています。


一寺院の境内でこれだけの巨樹が集まっているのは、学術的にも珍しいそう。



厄割玉|厄玉を投げて気持ちをスッキリ

仁王門をくぐって右側に、「厄割り玉」という看板が。




志納金200円を納めたら、「厄」と書かれた玉を手に取って、息(厄)を吹き込みます。


 


結界の中に鎮座する「厄割石」に向かって厄玉を投げ、割れたら一礼(割れなくてもOK)。

もやもやした気持ちをスッキリさせることができます。



福成寺の歴史とこれから

福成寺の歴史は、726年にさかのぼります。


前身の福納寺が現在地に移転し、福成寺と改められました。その後、西条一族の氏寺として崇敬を集めますが、源平の戦禍や火災などに遭遇。混乱の末、守護大名大内氏の宗教的拠点となって栄え、一時は荒廃したものの、多くの信徒たちの努力により、法灯を絶やすことなく現在まで存在しています。




「境内の整備には、多くのボランティアの皆さんに関わっていただいています。おかげで、シャクナゲの季節を中心に、県内外からたくさんお参りいただくようになりました。これからも皆様の信仰の場、静けさと安らぎに満ちた祈りの場でありたい。70代の住職が守りつないできたものを継承し、後世へしっかりと受け継いでいきたいです。ぜひ気軽に足を運んで、四季折々の風情ある雰囲気を楽しんでください。」と大田住職は仰っていました。


静謐な空気に触れて、そっと手を合わせたら、広い境内をウオーキング感覚で楽しむもよし、歴史や文化に触れるもよし。

ぜひ一度、福成寺を訪れてみてください。


福成寺の詳細情報

どなたでも参加できる「朔日詣り・護摩祈願」

毎月、本堂で朔日詣り護摩祈願が行われています。

予約なしでどなたでも参加できます。


朔日詣り|毎月1日 朝8時

お経を唱え、瞑想、法話。お灯明料1,000円


護摩祈願|毎月28日 13時~

添え護摩木 1本300円



お問い合わせ先

所在地真言宗御室派 表白山九品院 福成寺
東広島市西条町下三永3641
電話番号082-426-0523
備考文化財の保護、境内整備のため、300円の喜捨をお願いします
公式HPhttps://fukujyo-ji.com

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